開発者の想い


開発のきっかけ

開発のきっかけ

この商品開発のきっかけは、あるひとつの出来事からでした。

2005年の夏、愛知万博に訪れた時のことです。とても暑い日で、会場には日陰も少なく私も困っていました。当時、自社の車椅子を開発していたため、市場調査に出かけた私は、車椅子に乗る方の行動を調べたり、ヒアリング調査を行っていました。

その日に見たのは20台ほどの利用者。
ほとんどの方が自走式の車椅子に乗っていたのですが、1人ではなく付き添いの方が押していました。

その方々に「何か必要なものはないですか?」と尋ねたところ、多くの方の日傘が欲しいという『傘』のニーズに直面したのです。

最初にお話を聞いた方は、車椅子に乗っていながら日傘をさしてもらっていました。
しかし、これは非常に不便との声。

当時車椅子用の傘の存在は知っていましたが、ボルトやナットを使用して固定しなくてはならず、取り外しには大きな苦労が必要だったのです。

そこで私は、『誰でもカンタンに』着脱できる車椅子専用の傘の開発に取り組む事にしました。

誰でもカンタンに、そして安全に

誰でもカンタンに、そして安全に 車椅子専用傘の開発に取り組む過程で、私は何度と無くテーマパークや屋外イベントに足を運びヒアリング調査を繰り返しました。

そして、その中でこの製品に『安全』というキーワードが組み込まれたのです。

それは、多くの車椅子利用者の方が日傘をさし、付き添いの方が押す。その中で、ちょうど車椅子の方の日傘の高さが、付き添いの方の顔の高さと重なっていたのです。

夏の暑い日、風がさほど強くなかったのでよかったのですが、もし、ここで突風が吹いたら…想像しただけで背筋に寒気が走りました。

そこで私は、誰でもカンタンにというキーワードから、『安全に』というキーワードを開発に組み込み、必ずや車椅子専用の日傘を商品化すると強く誓ったのです。

2年の研究開発期間を経て

2年の研究開発期間を経て それから2年の研究開発期間を経てこの商品は完成しました。

開発のポイントとして考えたのは、『車椅子を加工しなくても取り付けが可能』『女性一人でも取り付けが可能』『使用しないときには邪魔にならないように収納できる』という3点でした。

最初の試作品が完成したのは開発開始から1年後の事。
完成の喜びに私は心を躍らせましたが、実際に着脱してみると、その不便さからこれでは駄目だとすぐに再設計。まずは着脱の方法から始まり、傘のたたみ方、そして収納時まで、そんなことの繰り返しでした。

ようやくある程度の形が見えてきたのが開発開始から1年半が過ぎたころ。

しかし、それまで車椅子を押す立場で収納していたので気付かなかった重大な欠点が発生。

車椅子に乗って収納しようとすると、自分の顔に当たってしまうという事が見つかったのです。再び形状を考え直して半年、ようやく現在の形に至りました。

涼風があるから出かけたいと思えるように

涼風があるから出かけたいと思えるように 当社は平成9年に創業した会社で、元々は自動車部品の設計開発会社です。

しかし、創業後数ヶ月してオリジナルの自社商品の開発を行わなくてはいけないと考えるようになりました。

当時、母が寝たきりで、介護をしていた私は、「なんとかこうした身体の不自由な方を自社の技術で救うことができないだろうか?」と考えるようになり、介護用品の開発に着手するようになりました。

その時から介護用品の開発は、社会貢献の意味合いが強く、それは今でも変わりません。

『涼風』を使用することで、使用者がアウトドアでも長時間快適に過ごせるようになってくれればと思っております。そして、この商品があることで、「少しでも外に出たい」と思ってくれれば嬉しいですね。ひいてはそれが寝たきりにならない(させない)ことに繋がっていくと思うからです。

身体的弱者の方が、「不自由な生活のなかで、少しでも楽しみを持ってもらえる」そんな商品開発をこれからも続けていければと思っております。

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